カジワラヨウスケ建築設計株式会社

ルートル歯科クリニック

廿日市市の沿岸部から山間部へつながる主要道路沿いに建つ歯科医院。
敷地は市の主要な物流の道路でありつつ、地域の方々の生活の道路でもあり、昼夜を問わず車の往来が多い通りに面している。
まちに開かれた入りやすい医院にしたい。というのが施主の主な要望で、患者のプライバシーは確保しつつ、受付を通りからできるだけ見やすい位置に設けることで医院の雰囲気が外からでも感じ取れる計画としている。診療所という用途でまちに開くというのはプライバシーの観点からもどこまで開くかという線引きが重要だと感じている。あくまでプライバシー空間は確保しつつ、可能な部分は通りからも感じとることができる。2階の中待合に面した中庭は吹き抜けを介して1階の待合に外光を落とし込む機能も持たせている。外から中を見たとき待合の吹き抜け、中待合、中庭というとように視覚的な空間の重なりを持たせ内部空間への興味を持ってもらえるような空間づくりを行った。
通りから見て門型形状のファサードの内側を杉板で作ることで奥行き感を強調させつつ柔らかい印象をつくりだしている。

 

所在地:広島県廿日市市
用途:診療所
延床面積:252.23
構造規模:木造2階建
照明デザイン:Mist Light Design
竣工:20252
撮影:野村和慎

トップへ